ESZTER and the SEA
南房総に住む佳那は、三十前になってこのまま田舎に残って一生を過ごすか東京に出て人生をやり直すか悩んでいた。
一方同級生の真彩は東京で結婚し幸せそうである。
そんな真彩が田舎に帰って来たとき佳那は彼女への嫉妬と自身への不安から口論してしまう。
自暴自棄になる佳那は、幼馴染の琢磨から海女祭りに参加するように何度も誘われる。泳ぐのが大好きな佳那だったが東京に仕事が決まったと嘘を言って断ってしまう。
廃れ行く田舎を懸命に盛り上げようとする男と田舎が嫌で出ていこうとする女の恋愛模様を描きながら、伝統ある南房総市白浜の海女祭りにカメラを入れ、物語として成立させた美しい映像美。これは正に観光とドラマが融合した意欲作だ。
7月27日 ゴマブックスよりアマゾンにて発売
『おもひでの夏』は南房総物語に収録されています。